スギ花粉症は、花粉が飛散する時期(1月下旬~4月)と風邪やインフルエンザが流行する時期が重なるため、判断が難しいこともあります。くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみといった花粉症の症状は、「集中力が低下したり」「寝つきが悪い」など日常生活に支障をきたします。花粉症の症状はどうぞお早めにご相談ください。
花粉症の症状
大人の花粉症の主な症状は、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみですが、子どもの場合は、くしゃみがあまり出ず、鼻づまりが多い傾向にあります。目の症状も発症するケースが多く、頻繁に目のあたりをこすったりします。
鼻づまりは、鼻で息がしづらくなっているため、口呼吸することが多くなっているはずです。目の充血や目のまわりのむくみなどもよくみられます。子どもが熱はないのに“くしゃみ”や“鼻水”が止まらない場合は『スギ花粉症』かもしれません。子どもの症状に異変を感じたら、お気軽にご相談下さい。
花粉症の治療
当院は、大人も子どもも診察を行っております。患者さんの症状や体質に応じて内服薬・点鼻薬・点眼薬を処方いたします。また、一般の花粉症の薬を飲んでも症状が改善されない方・重症花粉症の治療では、皮下注射による治療も対応しております。
毎年、花粉症でお悩みの方は、花粉の飛散時期の少し前から、抗アレルギー薬などのお薬を飲み始めると、飛散ピーク時の症状を軽減する効果が期待できます。どうぞお早めにご相談ください。
一般の花粉症の薬を飲んでも症状が改善されない方へ、新しい治療法が選択肢として増えています。当院では、重度・最重度のスギ花粉の治療薬としてゾレア(オマリズマブ)という皮下注射を取り扱っております。
ゾレアは、季節性アレルギー性鼻炎(花粉症)の症状を引き起こすIgE抗体に作用して、アレルギー反応の元を抑える薬となります。検査や診断の結果、適用となる方は、重度・最重度のスギ花粉の治療薬・ゾレア(オマリズマブ)の選択も可能です。どうぞご相談ください。
当院ではスギ・ダニアレルギー経口減感作療法を行っています。経口減感作療法は、アレルゲン免疫療法・舌下免疫療法などとも呼ばれております。スギ・ダニアレルギー経口減感作療法は、根本的な体質改善を行うことでアレルギー性鼻炎の症状を和らげたり、抑える効果が期待できます。当院では大人も子どもも、治療を行うことができます。
日本人の約4人に1人がアレルギー性鼻炎!?
日本人の約4人に1人がアレルギー性鼻炎と言われる現代です。アレルギー性鼻炎とは、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどのアレルギー症状が、あらわれる疾患です。通年性のアレルギー性鼻炎の主な原因(アレルゲン)は、ダニ、真菌(カビ)、昆虫、ペットの毛などです。季節性のアレルギー性鼻炎の代表は、スギ花粉症です。
アレルギー性鼻炎の症状による集中力低下は、お子様であれば、勉強や思考力の低下などへも影響します。我慢せずにどうぞお早めにご相談ください。
アレルゲン免疫療法の進め方
1、問診・検査でアレルギーの原因を特定
まずは、血液検査を行いアレルギーの原因を特定します。
2、治療開始
医療機関の医師の監督のもと、ご自宅でお薬の服用を行います。1ヶ月に1回は受診していただいております。
3、ご自宅での服用
治療薬を舌の下に置き、定められた時間保持したあとで、飲み込みます。その後、5分間はうがいや飲食を控えることになります。
1日1回、少量の治療薬から服用をはじめます。その後、数年間にわたり継続して服用することで症状が改善されていきます。
アレルゲン免疫療法の治療薬
アレルギーの原因に応じて治療薬は異なります。
シダキュア®
スギ花粉症の方に、長期間舌下錠の治療を継続することにより、アレルゲンに対する過敏性を減少させる治療薬です。
ミティキュア®
ダニアレルギーの方に、長期間舌下錠の治療を継続することにより、アレルゲンに対する過敏性を減少させる治療薬です。
開始時期のご案内
スギ花粉症に対するアレルゲン(舌下)免疫療法は、スギ花粉が飛んでいる時期は治療を新たに開始することはできません。目安としては、6月~11月に開始するのが望ましいと思います。飛散時期が来る前にご相談ください。